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2008年06月09日
屋久島を巡る。其の二(縄文杉登山part1)
さ、屋久島二日目。この日こそ、keikonが最もやりたかった事、登山に挑戦の日です!!目指すは、かの有名な縄文杉。いやぁ、長丁場になるということで、自分の体力がとても心配でしたが、、、うん、人間なんとかなるもんです。感動あり、考えさせられるものありの登山編、始まりでーす。
2008年5月某日。
それはまだ夜も明けきらぬ午前4時20分。
我々が宿泊していた民宿に、登山ガイドさんが迎えに来てくれました。
…そりゃあ、眠いですよ!眠いに決まっとるやんけ!!
でも、でも!この日は念願の縄文杉一日登山の日!!!
夜型人間のkeikonだって、起きようと思えば起きられるんです。
一緒に縄文杉までの登山に行く別のグループもピックアップし、早朝から開店しているお弁当屋さんで朝ごはんと昼ご飯用の弁当を購入。
あ、これは前日に予約しとかないかんですぜ。
そのままガイドさんの車で登山口を目指します。
朝、めっちゃ早いっちゅうのに、他にも何台もの車が登山口へ向かってました。
ここがスタート地点。
いや~、ドキドキするねぇ~。ワクワクするねぇ~。
これから一日歩きっぱなしですぜ~。
大丈夫か?私?!
でも…
まずは腹ごしらえ。
腹が減っては戦は出来ぬ!ってね。
朝からこんなにがっつり食べるのも久しぶり。
でも、さわやかな朝の空気の中だと不思議とおいしく頂けます。
まだほんのり温かかった弁当をすっかりたいらげちゃいました。
さて、縄文杉までの登山道、今回は荒川登山口から大株歩道を通って進む、最もポピュラーなコースです。
最初の8.2kmは左の図のように、なだらかな傾斜のトロッコ道です。高低差は約300m。
まぁ、距離が長いので、そんなに上っているという感覚はない程度の道ですね。
トロッコ道が終わり、いよいよ大株歩道に入ってから縄文杉までが、右の図。
ここは沿面距離にしてたった2.5km。しかし高低差は約400m。…これがどういうことだかは、分かりますわな。
まぁ、ガイドさんからそんな話を聞きながら、まずはトロッコ道を一歩一歩進んでいきます。
実は私たちが登山した前日は、午前中すんごい雨やったそうです。
で、登山道は道というより沢!な状態だったとか。
それでも途中までなんとか行ったそうですが、山道に入り、危険すぎるということになり、やむなく引き返したとの事。
が、私たちが登った日、午前中は晴れ間も見えるなかなか良い天気に恵まれました。
しかも前日の雨の影響で、周囲はとっても潤っていて見る物全てが美しく見えるという、なんとも幸運なスタートを切ることができたのです。
単調になりがちなトロッコ道ですが、
先を行くガイドさんが色々な話をしてくれるので楽しく歩けました。
今回は女性のガイドさん。
私とほとんど年齢が変わらず、実は同じ大学だった!
なんてオチもありました。
昔、どこかで会ってたかもしれません。笑
屋久島に来て9年。
同じ道を歩くツアーでも、日々違った顔を見せてくれる屋久島は、
全然飽きることがないそうです。
お客さんのペース、周囲の登山客の状況をよく把握しながら
細かく気を配ってくれ、
なおかつ屋久島の山や森、木々、動物たちの事を要所で説明してくれます。
一緒に歩いていてすごく頼もしかったし、生き方も素敵だなあと思いました。
トロッコ道の途中にちょっと不自然な空き地があります。
実はほんの40年くらい前まで、ここには小杉谷という集落がありました。
この空地は小杉谷小・中学校の跡地で、往時には500人以上の人々がこの集落に住み、
生徒も150人近くいたそうです。
大正12年、屋久島国有林開発の拠点として安房官行斫伐所を開設、その後の経緯を経て、
昭和45年に閉鎖されるまで人が住んでいたんですね。
「こんなところに???」と今では驚きです。
左の写真、カーソルを合わせると、集落跡地の看板を見ることができます。
当たり前といえば当たり前ですが、
トロッコ道をトロッコが走り抜けていきます。
登山客は、道の端っこの方によけなければいけません。
トロッコに乗っている人、写真撮られまくりです。。。
後姿を見送りながら、おそらく誰もが心の中で叫びます。
「乗せてくれ~~~!」
でも、トロッコは無情に去っていくのみです。。。
屋久島では色々な動物も生きてます。
登山中にお目にかかる機会が多いのがヤクジカとヤクザル。
ある程度の距離まで近づいても大丈夫です。
これは、人間と野生動物がお互いの距離感を守っているから。
人は絶対、野生動物に餌をあげてはいけないんです。
人間から餌をもらえることを覚えた動物たちは人を恐れなくなり、むしろ人に襲いかかることさえあります。
凶暴な猿が問題になっているニュースを、見たことがありますよね。
猿たちが悪者のように報道されていますが、結局その元凶は私たち人間。
屋久島のシカやサルが、こうして人前に自然な形で現れてくれるのは、
ここを訪れる人たちがルールを守っているから。
これから先もずっとこの関係が続くように、私たちは自然界での自分たちの位置を踏み外さないようにしなければならないんですね。
トロッコ道の最後の方で出てくるのがこちらの仁王杉。
左が阿行(あぎょう)、右が吽行(うんぎょう)なんだそうです。
カーソルを合わせるとそれぞれもう一枚写真が出てきます。
その名の通り、お寺の門の左右に立つ「仁王像」が由来。
阿行はたぶんくぼみのあたりが口を開けた姿に見えるってことかなぁ。
吽行の方は何年か前に倒れてしまい、倒木としてそのまま残されています。
当時はどんな姿で佇んでいたんやろうねぇ~。
これも何十年、何百年と過ぎていくうちに、姿を変えていくんだろうな~
などと考えると、
悠久の時が流れる中に、自分も身を置きたいなぁなんて思います。
というわけで、10時半くらいやったと思いますが、ようやくトロッコ道が終わります。
トロッコの終点地点でトイレを済ませ、ここからいよいよ大株歩道、急峻な山道に入ります。
が、、、長くなったけん、とりあえず今回はここまで。
。。。屋久島ネタ、まだまだ続きます。
投稿者 Keikon : 2008年06月09日 23:12
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