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2008年03月04日
ニュージーランドに行てきた。その3
もうちょっと続くニュージーランド旅行記です。今回は牧畜イメージとは少し違うニュージーランドをご紹介。オークランドよりもちょっと北部に拡がる、ニュージーランドの太古の森を訪ねてみました。そこでは、神の木との感動的な出会いがあったんです!
ファームステイを終えて残りあと正味二日。
実は初日にね、オークランド市内にあるトラベルインフォメーションに行きました。
まぁ、これはどこの国に行っても観光地には必ずあります。
オススメツアーやら地図やらを案内してくれる観光案内所ですな。
ここで、日帰りでいけるツアーを探したわけです。
アジア人の方がいらっしゃってね、なんかツアーがないか尋ねたわけですよ。
母親には通訳をしながら、英語でしっしと話をしてました。
ふと、先方に確認してみるということで電話をかけてくれた時、
『どうも~、お世話になります。最近どうですか?』
って、めちゃくちゃ流暢な日本語やん!!
それなら、最初から日本語で話してくれ!!
と、思いつつ電話が終わったら再び私には英語で話しかけてきた。
そんなに私は韓国人あるいは台湾人っぽいですか?
いや実は昔、顔が韓国人か台湾人っぽいと言われたことがあるんです。笑
そんなこんながありましたが、とりあえず無事ツアーに申し込みました。
そして、ファームステイの次の日に、このツアーに行ったんです。
それは、、、
Waipoua Forestトレッキング 日本語ガイド付き。
英語でよければこんなサイトがあります。→ココをクリック。
オークランドから車で約3時間、NZの原始の森が残る、貴重な場所です。
そこを日本人のガイドさんと一緒にトレッキングするツアー。
これまたラッキーな事に、その日、このツアーに参加する人は私達だけでした。
朝8時15分にホテルのロビーに迎えに来てくれ、そこから誰に気兼ねすることもなく、長いドライブの始まりです。
さすがに最初からいきなりぶっ続け3時間、目的地まで直行とは行かないので、
行きしはちょくちょく寄り道しながら。
最初の寄り道先はオークランドから約1時間の場所にある、
Honey Centre(ハニーセンター)、ハチミツセンターです。
かわいらしいでしょ?
もちろんハチミツをメインに売ってますが、他にもかわいい蜂グッズなんかも置いてました。
ここで試食したのが、NZの名産で健康ブームのため日本でも話題になったらしい
Manuka Honey(マヌカハニー)です。
非常に殺菌力が強く、胃がんの原因にもなるピロリ菌を殺すことができる
唯一の自然食品なんだそうです。
でも、味というか風味が結構きつくて、多くは食べられない感じ。
NZの人も薬のような感じで1日にスプーン1杯、みたいな食べ方をするとか。
このハニーセンター、商品を売るだけではありません。
蜂の巣の展示やら、
ハチミツ精製?したり。
なかなか興味深いですよ~!
あ、あとここではハチミツの量り売りをしているそうです。
NZではパンに塗るとか、コーヒー紅茶に入れるとか、料理に使うとか、
日常的にハチミツをよく使うんだそうです。だから、小さなボトルでは全然足りない。
そこで、バケツみたいなんを持ってココに買いに来る人も多いんだとか。
やはり何事もでかい。。。
Honey Centreから更に車で1時間、
次に訪れたのKauri Museum(カウリ博物館)です。
カウリとは何か。
…面倒くさいので、こんなん見つけた。→ココをクリック
つまりカウリは世界最大・最長樹齢となる樹木のひとつで、日本の縄文杉のような感じ。
カウリは自分自身で下枝を落とすんだそうです。
巨大な幹なのに木目に節がなく、また成長が遅いため木目が非常に詰まっており、
そのためとても堅くかつしなやか、更に水にも強い木材となります。
NZの先住民族のマオリの人たちはカウリを神様とあがめていたのですが、
18世紀に入ってきた白人達は真っ先にカウリに目をつけ、
ほとんどの巨木はこの200年間に伐採されてしまいました。
かつてはオークランド付近までカウリの森が広がっていたのに、
今ではこのWaipoua Forest付近4,000ha程を残す程度だそうです。
難しい話でスマヌね。
Kauri Museumはこんなカウリを巡る歴史を目にすることができる博物館です。
木材として非常に有能であり、かつ樹脂の使用用途も高いカウリは
資源として乱伐を免れませんでした。
現在では勿論伐採は禁止されており、植林活動も行われています。
成長が非常に遅い樹木なので、500年1000年先を見越した活動ということになりますな。
伐採禁止の今も、カウリの工芸品などをよく見かけます。
これはSwamp Kauri(スワンプカウリ)と呼ばれる、泥炭地から掘り出されたカウリを使用します。
実物が展示されてます。
泥炭地に埋もれているんです。よく考えると不思議な話。
だって普通樹木は土に埋もれれば腐食していきますから。
カウリは成長が遅い樹木。すなわち年輪構造が非常に密でしまっているんです。
だから相当な年月土中に埋まっていても内側は腐敗しないとか。
ただし、空気にさらされるとすぐに風化していくので、掘り出してすぐに加工するそうです。
さ、難しい(こともないが)話の後はお昼ご飯!
博物館近くの小さなレストランに行きました!
NZのサツマイモ(といっても甘くない)を使ったパイがメイン!
中にラムを使ったミートソースっぽいのが入ってて、これ美味!!
デザートは小さなケーキとフルーツにコーヒー。適量で安心しました。
ここのオーナーのおばあちゃんがとっても優しかった。
食事の説明をしてくれたり、食後に庭に案内してくれて色んなお花を摘んで紹介してくれたり。
思わず写真を一緒に撮ってしまいました。
昼食後、いよいよ目指すWaipoua Forestに向かいます。
博物館から更に車で1時間ちょっとかな?
途中まではもちろん、NZでよく見かける放牧地の風景が広がってました。
でも、ワイポウア森林保護区に入ると、風景はがらりと変わりました。
そこからは曲がりくねった山道、もちろん森林地帯です。
少し酔いかけていた頃にようやくトレッキングコースの入り口に到着。
トレッキング開始です!
すみません、木を撮るのに必死で、道の様子とか全然取ってなかった。。。
上の写真、左側がさっき話に出たマヌカハチミツで有名なマヌカの花。
右側暗くて見づらいですが、これ木性シダといって、シダ植物。
かなり巨大ですが、樹木ではないので、まんなかにゼンマイが出てます。
カウリは下枝がないので、森の中でも比較的明るい。
そのため様々な植物が下草として育つんだそうです。
上の写真はFour Sisters(四姉妹)と呼ばれるカウリの木達です。
元々4本の木だったのが長年の間に根元が一体化。
でもまた数百年経つうちに、恐らく弱いものが淘汰されていくんだそうです。
こちらはTe Matua Ngahere(テ・マツア・ナヘレ)と呼ばれるカウリの木。
『森の父』という意味だそうです。
右端の写真、私が下の方に写っていますが、これ、単純に比べないで下さい。
実は、森の父と私は10メートル以上は十分に離れています。
遠近法が働いて、それほど違和感ないのかもしれませんが、実はこの木、
高さ29.87m、幹周り16.41m、直径5.22m、現存する最古のカウリといわれています。
推定樹齢は2000年以上。
上部には他の植物達が生息していて、そこもちょっとした森のようになってます。
歩いていると突然目の前にこの『森の父』が現れます。
まるでいきなりスクリーンの前に立たされたような気分でした。
こちらはTane Mahuta(タネ・マフタ)と呼ばれるカウリ。
マウリ語で『森の神』という意味です。
高さ51.51m、幹周り13.77m、直径4.38m。
幹周りこそ森の父に及びませんが、樹木は通常その容積で大きさを測ります。
高さがこんだけあるので、まさしく現存するカウリの中で最大です。
なかなか写真では伝わりにくいのですが、目の前にするとまさに圧巻。
大自然の中で自分がどれほどちっぽけな存在なのかを思い知らされます。
『神』と名づけられたのも、まさにうなづける。
前に立ち尽くして思わず言葉を失った後、しばらく眺めていましたが、
ちょっと鳥肌たってました。
もちろん最後には拝みました。いや、むしろ拝まずにはおれんかった。
最後に。
NZ国内の森林保護区にはこういう看板をよくみかけます。
森林は人が入って手入れをしなければ、あっという間に
とてもじゃないけど、人が入れないような状態になってしまいます。
NZでは程よく、やりすぎない程度にうまく手入れしています。
たとえばこのWaipoua Forest、トレッキングできるようにコースになってますが、
カウリの木は根が非常に弱いため、木の周りを踏まれると枯れてしまうそうです。
そこで、じかに土を踏まないように橋桁状のものが周囲に配置されています。
コース自体もそのようになっているところが少なくありません。
しかも、その橋桁の上にはゴムの網のようなものがホッチキスで無造作にとめられてます。
これは滑り止め。
こうした配慮があるため、ここ、なんと車椅子の人でも入ることが出来ます。
看板、よく見ると車椅子マークが入ってます。
整備された森と分かりやすい案内、しかも危険動物がいないということで、
NZはトレッキング好きにはたまらない場所だと思います。
今回はトレッキング、、、というよりはハイキング。
小一時間ほど森の中を歩きましたが、全然疲れませんでした。
日本人のガイドの方が非常に博識だった事もあり、話がめちゃ面白かった!
個人的に、こういうん大好きなので、超満足でした!!!
帰りは3時間かけてまたオークランドまで戻ってきました。
で、夕食~。こんな日はやっぱり、、、
中華。
中華っちゅうても、日本の中華料理とはやっぱり違いますな。
でもうまうま~!
そしてやっぱり、『こんなに食えるかいっ』って量~。
気分悪くなるくらい食べて、この日は終わり。
というわけで、その3は真面目話が多くて、おもろくなかったら申し訳ない。
その4が最後になります。
次回はちゃんとオチがあるのでお楽しみに!。。。いや、大したオチではないけど。
投稿者 Keikon : 2008年03月04日 01:04
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