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2007年04月14日

和歌山・熊野古道ら辺を歩きつつ。弐の巻

daimonzaka.JPGというわけで続きですね。ついに、いわゆる私のイメージの中にあった熊野古道らしい場所を歩きます。とはいえ、全部は到底無理な話で。。。ほんのさわりだけ、歩いてみましたよ~。




一口に熊野古道と言っても、それは決して一本の道ではありません。
熊野古道とは、熊野と各地を結ぶ熊野詣の道の総称で、古くから有名なのは伊勢路と紀伊路だそうですが、
他にも小辺路(こへち)、中辺路(なかへち)、大辺路(おおへち)など、色々なルートが存在します。
(もっと詳しく知りたい方はコチラ。)

これらを全部歩こうと思ったら。。。大変です。
一泊二日とか、3時間とか、予定にあわせて好きなコースを歩く事を計画できます。
というわけで、Keikonもほんのさわりだけのコース、大門坂から那智の滝までの30分くらいを歩きました。
冒頭の写真が、まさにその入り口な訳です。


daimonzaka_cat.JPG daimonzaka_around.JPG坂の入り口に入ってもしばらくは民家が並んでいます。
ノラ猫?が、裏戸の前からこちらをじーっと見てるのが、
なんとも画になるんですがな。
まぁ、向こうは怪訝な顔立ちでコチラを窺っているだけでしょうけど。

周囲を見回しても、中山間地域独特の、
どこか懐かしい風景が広がっています。
心が和みますね。





daimonzaka_torii.JPG間もなく鳥居が出てきます。
この鳥居をくぐるとすぐに、振ヶ瀬橋という小さな橋があります。
朱色の欄干が少し見えるかな?
この橋が俗界と聖域との境の橋なんだそうです。





meotosugi_kumano.JPG kumanokodo_dochu.JPG sugimuro_kumano.JPG



さぁ、いよいよココから熊野古道らしい道に入る、その最初に私達を迎えてくれるのが、写真左端の夫婦杉です。
分かりにくいかもしれませんが、これ、相当な巨木。推定樹齢800年とも言われています。
仲良く2本並んでいますが、右側の杉が左側の杉に向かって枝を伸ばしています。
これが、夫が妻に寄り添おうとしているものの、妻の方はそっぽを向いているかのように見えるのだとか。
人間も、樹木も、変わりないんかもね。

この夫婦杉をはじめ、熊野古道には樹齢数百年を超える杉の大木が数多く並んでいます。
右端の写真、これも樹齢800年といわれている杉ですが、根元の部分が随分朽ちて穴があいています。
その中に入ることもできます。(入っているの、これ私です。ん?ブログ初登場?)

大木の間を歩いているとやはり、自然の偉大さ、未知なる物への畏敬の念を感じさせられます。
勾配も決してゆるいわけではないので、次第に何もしゃべらずもくもくと登っていくだけになるのですが、
そんな時、人間は俗世を忘れて、無になれるのかもしれません。


さて、こうしてハイキング気分も満喫しながら古道を歩いていくと、少し開けた場所に出ます。
お土産屋さんや駐車場なんかがあり、そこから更に次の目的地、熊野那智大社まで歩いていきます。
壱の巻で紹介した熊野三山の一つです。

nachitaisya_docyu.JPG kumanonachitaisya.JPG



熊野那智大社の社殿までも、やはり階段が続くのですが、先に行った神倉神社や熊野古道の道中を思えば、
整備された階段のなんと歩きやすい事!全然苦になりません。
しかも、ちょうど桜の時期に訪ねる事ができたのも良かったのかも。
美しい景色が、十分に楽しませてくれました。

上の写真右が熊野那智大社の社殿です。
古くは那智の滝のすぐ傍にあったそうですが、西暦317年、今の場所に移されたそうです。
その後、織田信長に焼き討ちにされたりもしながら、幾たびかの改修がなされて、今尚この地で信仰の対象となっています。

yatagarasu.JPGこの熊野那智大社の境内に、とある像がありました。
これ、よ~く見ると足が3本あるのが分かりますか?
日本神話で、神武東征の際、タカミムスビによって神武天皇の元に遣わされ、
熊野から大和への道案内をしたとされる三本足の鳥、八咫烏(やたがらす)です。
サッカー日本代表シンボルマークにもなっていて、ユニフォームのワッペン部分に描かれています。



kusunoki_nachitaisya.JPG nachikusu_inside1.JPG同じく熊野那智大社の境内にあるのが、
樹齢850年といわれる樟(くすのき)の大樹です。
無病息災や長寿を願って多くの人々に崇められているそうです。

この樟も根元に大きな穴があいていて、人がくぐれるようになっています。
こちら右側の洞の写真、カーソルを合わせると別の角度になります。
ちなみに、この洞を通ることを『胎内くぐり』と呼びます。
備え付けの護摩木に願いごとを書いて、
それを持って胎内に入り出口の護摩舎に納めます。



seigantoji.JPG熊野那智大社に隣接するように建てられているのはこちら、那智山青岸渡寺(せいがんとじ)です。
神社のすぐ隣りにお寺が建てられているのは、少し不思議な感じもします。
明治元年の神仏分離令により紆余曲折を経ているものの、
もともと仏教と神教が融和した神仏習合が熊野信仰の特徴の一つだったそうです。
つまり、ここはそんな神仏習合時代の名残がよく残っている場所なんですね。



というわけで、ここからさらに歩いていよいよ那智一番の観光名所、那智大滝に向かいますが。。。
続きは参の巻へ!

投稿者 Keikon : 2007年04月14日 23:59

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コメント

すごいじゃん。いつの間に旅行に行ってたんだぁ。
あ!そっか和歌山やん。
そりゃいっとかな

あたしもずっと熊野古道行ってみたかったんよねー。
悠久の時間を感じそう♪
むかーし、那智の滝行ったことあるけど
あれもそのへんにあったんやー。
小さい時であんまし記憶にないけど。

第3話、楽しみにしておきます(*^O^*)

投稿者 Anonymous : 2007年04月16日 10:03

うん、これは恐らくもんもんだよね。
そうそう。
まぁ、旅行と言っても週末、4月頭にちょこっと行ってきたんだわ。

熊野古道、悪くないと思うよ!
ただあそこまで行くのが、本当に大変だわ。
結構よいしょがいるかも。

あと9年?は、案内人ありで行けるので、機会があったら一緒に行こうよ!
しかも、案外温泉処が多いのもええで~!

投稿者 Keikon : 2007年04月16日 15:31

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